新しい学びの選択肢「フリースクール」と「通信制高校」の違いを知る
学校が苦手、教室に入れない、不登校…。お子さんの「居場所」や「学び」について、ご家族で悩まれている方もいらっしゃるかと思います。
学校以外の学びの選択肢として、「フリースクール」と「通信制高校」が挙げられますが、「どう違うの?」「うちの子にはどちらがいいの?」と迷う方も少なくありません。
今回は、それぞれの違いと共通点、そしてどのようなお子さんに適しているのかをご説明します。
1. フリースクールと通信制高校の「3つの大きな違い」
フリースクールと通信制高校は、どちらも多様な学びを支える場ですが、法的な位置づけや目的に大きな違いがあります。
【フリースクール】
法的な位置づけ:学校教育法に基づかない、民間の教育施設・居場所
卒業資格:取得できない
主な対象:小・中・高校生など幅広い年齢(不登校の子の居場所がメイン)
【通信制高校】
法的な位置づけ:学校教育法に基づいた「高等学校」
卒業資格:高等学校卒業資格が取得できる
主な対象:主に中学卒業者・高校生(高卒資格取得が目的)
違い(1) 目的と役割
フリースクール
「学校が苦手なお子様の居場所」としての役割がメインです。当面のお子さんの精神的な安定を優先し、安心して過ごせる場を提供します。学習支援も行いますが、主目的は学校への復帰だけでなく、社会性や自己肯定感を育むことです。在籍校(小・中学校)との連携により、出席扱いや成績認定となる場合があります。 (例:フリースクール未来、フリースクール佐久など)
通信制高校
「高等学校卒業資格の取得」と「進路保障(キャリア育成)」が主目的です。学習指導要領に基づいた学習を行い、卒業要件を満たす必要があります。学習面でのサポートが中心です。 (例:N高、S高、さくら国際高校、寺小屋高等学院、佐久高等学院など)
違い(2) 通学・学習スタイル
どちらも多様な形態がありますが、一般的な傾向としては以下の通りです。
【フリースクール】
通学頻度:自由度が高い自由度が高い。フリースクール未来のように基本的に開校日(平日)は通学するタイプ、フリースクール佐久のように週1回や必要な時だけ通う自由なタイプなど様々。最近ではオンライン完結型もあります。
【通信制高校】
通学頻度:自由度が高い。自宅学習がメイン。年数回の「スクーリング(面接指導)」は必修。オンライン完結型(N高・S高など)や、週1~5日登校する通学タイプ(佐久市内の通信制サポート校など)など様々。
違い(3) 対象年齢
・フリースクール:小学生から高校生まで、幅広い年齢層が通っています。
・通信制高校:高校卒業資格を目指すため、主に中学卒業者(高校生年代)が対象です。
2. フリースクールと通信制高校の「共通点」
目的や法的な位置づけは異なりますが、共通する大切な点もあります。
・多様な生徒の受け入れ:不登校経験のある生徒を積極的に受け入れ、一人ひとりの個性やペースを尊重します。
・学びの提供:学習支援や進路相談を行います。(特に高校生年代は、フリースクールでも進学サポートに力を入れているところが多いです)
・居場所としての機能:通常の学校とは異なる、安心できる人間関係の中で過ごせる「第三の居場所」としての機能を持っています。
3. お子さんにとっての「最適な選択」とは?
フリースクールと通信制高校、どちらが「より良い」ということはありません。お子さんの現時点での状態と将来どうなってほしいかで最適な選択は変わります。
①現在、心身が疲弊している/エネルギーが低い/対人関係への不安が強い
[おすすめの選択肢、理由]フリースクール(まずは居場所)最優先は心の回復と安心できる居場所の確保。高卒資格取得は二の次でも良い。在籍校(特に中学生以下)の出席扱いになる可能性がある。
②心身が安定している/高卒資格を確実に取得したい/大学進学など将来を見据えたい
[おすすめの選択肢、理由]通信制高校 (+ サポート校) 卒業資格取得が最優先。単位取得に必要な学習をサポート校などで計画的に進められる。
③心の回復と高卒資格の準備を同時に進めたい(高校生年代)
[おすすめの選択肢、理由]フリースクール または 通信制高校の通学コース/サポート校 フリースクールで心の安定と学力の穴埋めをし、高卒資格の準備も同時に進める。または、通学スタイルの通信制で環境に慣れる。
【佐久校からのメッセージ】学びを止めない選択を
お子さんが勉強が得意で好きならば、ぜひ学びを止める必要はありません。
フリースクール未来では、ICT教材を導入し、一人ひとりのレベルに合わせた学習を進めながら、進学のお手伝いもいたします。もちろん、まずは安心できる居場所の提供が最優先です。
佐久校は、この地域の多様な学びを支える場として、生徒さん、保護者の皆様に寄り添ってまいります。
開校に向けて、随時情報発信を行ってまいりますので、ご期待ください。ご質問やご相談もお気軽にお問い合わせください。
